TIサーキット走行会

オークラレーシング主催/2000年3月4日

初めに

GT300に参戦しているオークラレーシング主催の走行会です。当日はGT300の3ローターペリマシンも走行予定でしたが マシントラブルのため中止となりました。N-1耐久のインプレッサやシビックも混走したが 1/3くらいの人はサーキット初体験の方々でした。私はTIサーキットを走るのは2回目です。30分3回の走行で 料金は25000円。(30分2回なら20000円)総勢7名のプロドライバーが参加しますので赤字にならないか心配です。ロータリージャパンからは見学を含めて下記5名が参加しました。

KOJI/?-?/PIC/お正月/ぬまたけ 敬称は省略

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準 備

この日のためにHKSサスペンションキットに12キロの直バネを組み合わせて望みました(市販のは前7キロ/後ろ6キロ)。6点式ロールバーも個人売買でGETして装着しました。

前回の走行会はノーマルサス・ノーマルブレーキ・ブーストアップのみというふざけた仕様で2分2秒でした。今回は車高調整・ブレーキパットを交換しているので1分55秒くらいは出したいと思っていました。タイヤは前回同様ヨコハマM7Rです。

ギアオイルも12500円もするモチュールを入れておきました。モチュールのホームページはこちら

前 日

装着しているプロジェクトμのHCチタン改が死亡寸前で プロジェクトμのN-3000というややストリート向けのパットを購入(個人売買)していたのですが交換する時間がありません。サーキットで交換することにして2月25日夜に愛媛を出発。しまなみ海道を通って山陽道経由で岡山市内で泊。

到 着・ミーティング

高速に乗らず国道2号線経由で午前9時頃TIサーキットに着きました。2番乗りでした。(1番乗りはインプレッサの方でした)早速フロントブレーキパットを交換とエア抜きをします。(Kojiさん手伝ってくれてありがとう)

午前10時からコントロールタワー2階でミーティング。オークラレーシングのスタッフに美人女性が多い!!。小林且雄選手がまず挨拶。それが終わるとGT300オークラレーシングRX-7ドライバー石川選手より一般的はサーキットの諸注意がありました。愛車診断と同乗走行の受付を済ますと急いでピットに戻って作業の続きです。

車高を地面からフェンダーアーチまで前67センチ後ろ68センチにします。ダンパーの減衰力は阿讃サーキットと同じ前5/10・後ろ10/10にセットします。リアのブレーキパットの交換とエア抜きもしたかったけど時間切れです。タイア空気圧を2.0に設定して(この頃には各車スタートしていました)たこ8(嫁)を乗せて慌ただしくスタートしました。

1回目走行-2分4秒863

たこ8(嫁)を乗せてスタートしましたが完熟走行+1周でダウン。ピットインして降ろします。

(この時点では最終コーナーをまだ走っていませんよね?わかります?)

ピットアウト(つまりピットスタート)して1周。初めて最終コーナーをまわってメインストレートに帰ってきます。

”えーっと....1コーナーのブレーキはブリッジ下からだったけ??? うーん それにしては えらい加速するぞ...。止まれるんかいな...。それ!!!フルブレーキ! おおおおおっ 全然間に合わなーーーーーい?!!!ガシャーン!!!ジャラジャラ・・・!!

ということで まだ最終コーナーを1回しか回っていないのに1コーナーでコースアウトしてしまいました。タイムは2分4秒で28人中8位・・・・全然嬉しくない。

残り20分間1コーナーで呆然と立ちつくしています。足元には花束と缶コーヒーが供えてありました。死亡事故があったのでしょう。余計にブルーな気分になります。そうそうPICさんが目の前で見事にスピンされていましたっけ?走行時間が終了するとRVのお兄さんに砂利に埋まった愛車を掘り起こしてもらいます。

1コーナーから見ていて 赤いFD3S(おそらくゼッケン20番)に乗っておられた方のコーナーリングが目立ちました。他車より明らかにコーナーが速かったですが残念ながらクラッシュされていたようです。

お昼休み

お昼休みも大忙しです。1回目の走行はわずか1周のアタック(それもピットスタート)で終了してしまいましたが 車の傾向は掴めました。ブレーキパットN-3000ですが HCチタン改とくらべて8割くらいの制動力ですがコントロール性はHCチタン改と同様に悪くないです。パットのカスはHCチタン改のように真っ黒ではなくホイールの汚れも少なく好感が持てます。N-3000は0度〜550度が適合温度とされていますがFD3Sではフェードの兆候はこの日は見られませんでした。HCチタン改は0〜800度とされています)

プロジェクトμのホームページはこちら

足周りですが 全体的にオーバー傾向です。特に立ち上がりでリアが横に出るので フロントの車高をさらに1センチ・リアを2センチ下げました。前は地面からフェンダーアーチまで63センチにしました。

モチュールですが 確かにこのギアオイルにしてからシフトの入りが良いです。でも2.5リットルで12500円はちょっと高い...。ちなみにエンジンオイルもありますが 海外では半値だそうで代理店がボッタクリ状態です。

2回目走行-2分0秒188

2回目走行は慎重に走ります。結構コースアウトする車やオイルをまいている車両が多い印象でした。車載ビデオを見る限り4台がコースアウトされていました。

タイムの方は 毎回どこかでミスをしていて ミスが少ない周回が必然的にベストタイムになり2分0秒188を記録しました。最後の周回で記録したのですが 実は後半はタイヤがタレてきていてフィーリングは良くなかったのですが....。帰ってみるとリアタイアの空気圧が2.7まで上昇していました。

オーバーステアはかなり改善されました。車高を落としたことによってロールも減り安定した感じです。しかしコーナー進入でハンドルを切り込みすぎるとリアがリバースする傾向はまだ残っていました。

2コーナーの進入で真横を向きましたが 慣れたせいもあって落ち着いて立て直しが出来ました。

走行会に参加された皆様

2回目の走行のあとは比較的時間もあり 色々な方とお話が出来ました。あと上昇したタイヤ空気圧も調整しておきます。

ゼッケン1番 高橋(ケタップ)さん

一番に この走行会にエントリーされていました。岡山県高梁市在住。オークラの常連さんです。

RX-7シルバー・TYPE-RB・リアウイング無し・クスココンプー1車高調整

ゼッケン23番 中村さん

(80スープラNA-車椅子対応改造済み;AT)

ターボでは無いので非力ですが コーナーの進入はなかなかのモノでした。純正ブレーキにTRDのサス(F11kg R9.4kg)を入れられておられるそうです。

下の写真のようにレバーが追加されており押すとブレーキ・手前にひくとアクセルになるそうです。

改造費は25万円程度で10万円補助が出るそうです。MTも改造できるそうですが(ボタンを押すとクラッチが切れる)こちらは改造費が80万円程かかるそうです。

トヨタではなく専門の業者の方が施工されるそうです。

?-?号(手前)とKoji号(奥)。

 

?-?号のこの時の仕様は下記の通り。パワー的には350馬力ぐらいだと思います。

  • パワーFC(ブースト0.9)
  • 触媒なし・フロントパイプ
  • 純正置き換えARCインタークーラー
  • APEXエアクリーナー
  • アペックスN-1DUALマフラー
  • HKSハイパーダンパー+12キロ直バネ
  • プロジェクトμ N-3000
  • ヨコハマM7R
  • 6点式ロールバー+発泡ウレタン補強

Koji号は本人曰く
”Sタイヤ装着のなんちゃってブーストアップじゃけど触媒が付いとるけぇ環境に優しいで仕様。”だそうです。

愛車診断

GT300ドライバーの石川 朗(あきら)選手に?-?号に乗ってもらい愛車診断をしてもらいました。(参加者は無料)

オーバーステアの原因はフロントのダンパーの減衰力不足とズバリ指摘されました。コーナーの進入でOUT側の車輪に加重が移動するが ダンパーの減衰力不足のため急激に加重移動が起こり その結果フロントは巻き込むようにノーズが入っていく為だと言われました。

ブレーキは安心して踏めるし パワー的にもいい感じで あとGTウイングを付ければリアが落ち着いてもっとタイムアップするとアドバイスされました。

早速 アドバイス通り前のダンパーの減衰力を5/10から最強の10/10にしました。これで前後とも最強の設定です。根本的に使用しているダンパーは7キロ/6キロで減衰力を設定されたモノなので バネだけ12キロに交換すると減衰力不足で悩むようになるのは自明の理ではあるのですが...。

タイム的には石川選手は走行中に3台ほどに引っかかって2名乗車で2分0秒551でした。(モスSもパーシャルでした)多分1名乗車で クリアラップが取れれば1分52秒は行くと思います。またブレーキも攻めていないと言われており 攻めればもう2秒は詰めれるともおっしゃっておられました。しかし最終コーナーの出口と1コーナーの出口は2速に全開!!!!凄いドライビングでした。

うーん 目標は1分50秒台前半ですか・・・・。

3回目走行-1分59秒173

フロントの減衰力を変更するとなるほど少し走りやすくなりました。がやっぱりオーバーステアです。フロントはガンガンIN側に入っていくのですが....なんだかミッドシップみたな乗り方です。11ラップしましたが 5ラップ目に この日のベストタイムの1分59秒173を記録しました。もうすこし頑張りたかったけどな...。

で この後の6周目にATTWOODの出口で全開で加速中にオーバーステア炸裂!!!。へたくその見本のようにカウンターのお釣りをもらってグラベルに突っ込んでしまいました。

この時は自力で脱出できましたのでブルーにならずに済みました。その後も2分0秒のラップで周回でき大変楽しかったです。

最後の11周目には突然雪が降り出し 驚きました。赤旗が振られ走行が中止されましたが(そろそろ終了時間ではありましたが)徐行しているにもかかわらず ヘアピンの立ち上がりで横を向いてしまって驚きました。

ドンドン積もる雪....。帰れるかどうか心配になりましたが40分ほどで止みました。

ジャンケン大会

ジャンケン大会の様子。右の写真 5人の真ん中が石川選手です。景品の数も多く一人あたり2.3個は行き渡ったと思います。

R-Magicの出たばかりのRE専用オイルが当たりました!!!。

レッドラインなどと同じようにポリオールエステル系のオイルで買えば1万円以上する高性能オイルです。普通のオイルは粘度を増すためにポリマーを添加していますが これが燃えカスとなって燃焼室などに付着します。ポリマーを使用せず油膜をkeepするようにするとポリオールエステル系がベストで 値段も高くなるそうです。(ジェットエンジンのオイルもポリオールエステル系だそうです)

ちなみにモチュールもポリオールエステル系のオイルを採用しています。

R-Magicのホームページはこちら

帰 途

心配した雪は止んだのですが サーキットを出てすぐにオイル警告灯が点灯しました。オイルのレベルゲージを見ると オイル残量はLowの遙か下....。途中のガソリンスタンドでAgipのユーロレーシングを入れました。100%化学合成で6500円でした。?なんでR-Magicのオイルを入れないかって? もったいないじゃないの 次の走行会にとっておきます。

しばらく走行すると 今度はブレーキ警告灯がつきました。ブレーキオイルが減っていました。サーキット走行前には十分あったはずなのですが....??リリーフバルブから漏れているのかな??ブレーキオイルを継ぎ足すと消灯したので一安心。

午後10時頃には自宅(愛媛)に到着しました。

最後に

オークラレーシングの皆様・スポンサーの皆様 当日は大変ご苦労さまでした。最後には雪にこそ見舞われましたが 日程の大部分は天候に恵まれて良かったです。次回も是非とも参加させていただきたく存じます。

TIサーキットは 初めは非常に怖かったのですが 車が仕上がってくると高速コーナー・低速コーナー・ストレート・UP/DOWNと楽しめるコースですね。当日は小林かつお氏を初め多数のプロドライバーの参加があり愛車診断等のイベントやブレーキテクニック等の指導があり大変為になりました。この場を借りてスタップ並びにドライバーの方々に御礼申し上げます。