エンジンブロー(3回目)

2004年1月

山口県から広島県に引越しした。

年末にサーキットでエンジンブローし 関東地方の某ガレージより25万円以下でリビルトエンジンを購入し乗せ変えてもらった。ブローしたエンジンを下取りに発送。安かったので正直心配でしたが 外見は綺麗に作られていて安心しました・・・・が

マフラーを藤田エンジニアリング製に交換。フロントパイプをワンオフで作製している関係で そのままでは装着できず一部加工しての装着となる。結局慣らしを終了しマフラーを交換するだけで時間切れ、未セッティングのまま広島に移動することとなった。

(以上 エンジンブロー2回目の話)

山陽自動車道廿日市ICから高速に乗り 一路新住居を目指す・・・・
はずであったが アクセル踏みすぎでブロー・・・・あほじゃ 
ブロー2回目から わずかに走行1500キロ

アクセル50%程度のつもりだったのですが・・・・

ECUはP−FCで 全く同じ仕様でブロー前にセッティングされたデーターが入っていたので、それほど極端な差が無いと思っていたのですが・・・・。

ショップに連絡してローダーで引き取ってもらった。
フロントの圧縮なし リヤ側は210回転で7.5程度

後ほどエンジンを開けました。

   タービンのエキゾーストブレード破損
   フロントローターブロー

ここまでは当然だが・・・(私の責任;予想してました。)



まず カウンターウエイト
プーラーを使用しないで引く抜いたのか?或いはプーラーだけでは抜けなかったのか?

何かでこじったような傷がたくさん付いたものが使用されていました。
これは 私的には気にするところではないのですが、再使用不可だそうです。
こじった為に少し反るような形で変形があります。


これはオイルポンプです。知らない方も多いと思いますが ロータリー型のポンプです。

これを分解すると・・・

中の十の字型のローターの頂点がテカテカに光っています。で弧の字型に窪んでいる部分と境界線が出来ているものが使用されていました。

磨耗している為だそうで、これだけで再使用不可、機械的な寿命だそうです。

----ん-- 厳しいですね。


同心円状の傷がたくさん付いています。

これだけでも 再使用不可だそうです。


フロント側ローターハウジング

折れたアペックスシールを噛みこんで傷が付いています。

 

青矢印が折れたアペックスシールによる傷です。

また赤矢印の幅が違うのは アペックスシールの当たり方が不均一な為で、慣らしが不十分か 或いはエキセンが歪んでいた為でしょう・・・・とのことでした。


ローターです.2つとも再使用できませんでした.普通はブローしていない方のローターは使えるハズなんですが,前後のローターの合計6個のアペックスシールの溝が全部広がっていて 規定値をオーバーしていました。

 

 

 

 

 

 

アペックス付近の磨耗は少ないので ぶん回したエンジンで使用されたローターではなく、単に使い込んで駄目になっただけでしょう・・・・ということでした。

つまり寿命を迎えたパーツが使われていたと言うことでしょうか?


フロントローター

アペックスシールを噛みこんで傷が付いています。


エキセン   歪んでいました。アウトです。

これはブローした時に歪んだ・・・・とも 考えられないことはないですが・・・・

 

そのほか 全部の写真はありませんが  まとめると以下のような感じです。

 

前後のローターの合計6個・全部のアペックス溝が規定値オーバー

エキセンは歪んでいて使用不可。
無理矢理(専用工具不使用)引き抜いた為、変形したカウンターウエイトがそのまま使用されている
オイルポンプとウオーターポンプは 寿命を迎えたものが使用されていた。
(ウオーターポンプは 動きが渋いとのこと)
指定外のカウンターウェイトボルトが使用されている
(ボルトの頭が飛び出て他の部分に干渉し傷をつけていた)

昨年末にリビルトエンジンに乗せ変えてから、町乗り慣らし走行1500キロ程度です。ブローの直接の原因は 私にあると思っていますが エンジンを開けてみて上記のことが判明し がっかりです。

リビルトエンジンの納入業者の名前はここには直接晒しませんが NETをされている方なら一度は目にする業者です。関東地方のユーザーのみならず全国のユーザーも利用する機会がある業者です。

高い授業料でした。自分としては 規定外パーツを使用したエンジンだったからブローしたとは思っていませんが 再使用できるパーツが非常に少なく、その意味で残念です。

通常のエンジンオーホール(ローターハウジングとシール交換)に加えて

  • ローター×2個(61,600円)
  • エキセントリックシャフト(38,800円)
  • オイルポンプ(13,000円)
  • カウンターウエイト(10,700円)
  • ウォーターポンプカバー(8,920円)
                 合計133.020円   が更に必要になります。

タービンは 排気タービンが破損していてアウトです。折れたアペックスシールを巻き込んだのでしょう,排気タービンはインコネルという耐熱性の高いニッケル合金で製造されています.その為コンプレッサー(アルミ製)と比較すると値段が高く,またバランス調整という作業も必要になるため,修理するには10万円ほどかかります.結局タービンの修理は諦めました.このタービンの詳細についてはこちらを参照してください


−−−−−−−8が月後−−−−−−−

やっとFD復活にむけて作業開始です.旧エンジンからパーツ取り外し中,交換したばかりのピカピカのハウジングが悲しい・・・.

次のエンジン・・・・6型スピリットR 走行1万2000キロの事故車から降ろした物を譲って頂きました.これが手に入ったのは ブローしてから半年以上後の話です.それまでは私のFDは エンジン無しのまま放置してありました.予算不足のためです.

取り寄せてみると プラグが相当摩耗していました.というかこんな摩耗したプラグは始めて見ました.おそらく新車購入時から一度も交換されなかったのでしょう.その為かフロント側の燃焼室はカーボンだらけ・・・.圧縮は大丈夫な感じです.

しかし後ほど このエンジンが私に莫大な損害をもたらすことになるのです。


オークションで購入した耐熱布

今度のコンセプトは静かなFDです.これをマフラーなどに巻いて 極力静音化に努力することにしました.30メートルは必要です.(値段は15メートルで5000円)

 


交換作業中,復活は2003年11月の予定です.

 

2005年12月追伸  結局復活したのは2005年9月でした。
経過が長いので 順に書くと以下のようになります。

2003年9月

シングルタービンの400馬力仕様ブロー(美祢サーキット)
関東の某ショップよりリビルトを取り寄せ・乗せ換え 
これがブロー2回目

2003年12月

完成。400馬力仕様のまま

2004年1月

ブロー(1500キロ 慣らし中)タービンも破損 これがブロー3回目

2004年9月ごろ

オークションで中古エンジンを入手 純正タービンの常時ツイン仕様で復活方針とする


2004年12月

車体にエンジンを搭載して完成!!しかし火入れすると激しいオイル漏れ!!!
入手したのはブローエンジンと判明
載せたばかりのエンジンをすぐに下ろすハメに・・・・
出品者は返金せずにトンズラ 工賃や消耗品が全て無駄に・・・・
詳細はトラブルのページをご参照ください

2005年1月

オークションで再度中古エンジンを入手。
しかし到着してみれば外見で簡単に判別できるブローエンジン。
これは返金してもらえた。

2005年2月

結局最初のエンジンをオーバーホールして復活
教訓 安物買いの何とやら

2005年5月

慣らし終了 セッティング

2005年7月

トラブルが判明
奥のスロットルが閉じた状態で固定されていた。セッティングやり直しの必要性
配管ミスもありインジェクター付近がオイルまみれに
インジェクター点検・メタリングジェット交換・メタリングポンプの配管交換(涙)

2005年9月

再セッティング終了。これでやっと終わりました。