Apex-Power FC

現車あわせ

  1. 初めに
  2. Power-FC
  3. 説明書からの抜粋
  4. FCコマンダー
  5. 現車あわせ ケース色々
  6. 購入時の現車あわせ
  7. R-Magicオリジナルデーター
  8. 現車合わせ(シングルタービン)
  9. 現車合わせ(常時ツインタービン)
  10. EST現車合わせ(シングルタービン)
2009年4月12日 更新

初めに

右の写真は取り外したノーマルECUです。4型のECUにはマスクROMとフラッシュROMのタイプがあるのですが私のはマスクROMタイプでした。

また下の写真は4型までの純正ECUの制御模式図です。非常に細かい制御をしているのがご理解していただけると思います。5型以降では”サーキットモード(連続高負荷モード)”が追加されています。

マップ自体はPower-FCの方が広く V-PROはさらに広いようです。

Power-FC

PowerFC本体は純正ECUの位置に添付のマジックテープできれいに装着できます。一応内部は16ビット動作ですが外部は8ビット動作です。F-CON VやV-PROと異なり 完全に純正ECUと置き換える形となります。

F-CON V-PROもフルコンですが エアコンなどのコントロールは純正ECUに頼っていますので純正ECUを取り外すことは出来ません。(その代わり汎用性があります)

Power-FCのMAPは純正ECUより広く燃料・点火時期ともに20×20のマップになっています。エンジン回転は400回転刻みでブーストは1.4キロまでデーターが入っています。エクセルショップの専用ソフトでこの辺は変更可能で ブーストを1.0キロまでのデーターとし その分目盛りを細かくすることもできるようです。

ブーストは最低0.5、最大1.2までプライマリとセカンダリ別々に設定できます。スピードリミッターはキャンセルされますがブーストと最高回転数については上限を設定できます。アイドリング回転数についても同様です。各設定はリアルタイムに動作に反映されます。アイドリング付近のコントロールは明らかに純正ECUと違いどちらかというと純正のECUの方が制御がスムーズです。

シーケンシャルの切り替えポイントやリリーフ時間なども変更できます。マフラー交換などで排圧が下がれば 切り替えを若干早めにした方が良いようです。ラジエターファンの動作も変更できます。(共にエクセルショップの専用ソフト必要)

点火時期や燃料噴射量・レブ設定・ブースト設定・アイドリング設定は別売りのコマンダーで変更できます。

F-CONなどと違って車種専用設定ですので他車種に転用は出来ません。また1型から3型は共通ですが 4型と5型以降はそれぞれ専用のPower-FCが必要です。

2000年春頃に 使用しているチップが製造中止になったため 新バージョンになっています。
従来の製品と外観は同じですが互換性はありません。
新しいPower-FCには新しいコマンダーが必要です。

  旧バージョン 新バージョン
1型から3型用 414−Z001 414−Z004
4型用 414−Z002  414−Z005
5・6型用 414−Z003 414−Z006
  • 旧バージョンは415−Z001のFCコマンダーを使用します。
  • 新バージョンは415−Z002のFCコマンダーを使用します。

説明書からの抜粋(414−Z002 )

  • 適合車両形式E-FD3S
  • 1995年12月以降のMT車に限るということです。(ATはだめなんですね..)
  • .レギュラーガソリンは絶対に使用しないこと
  • インジェクター全開時には純正排気温度警告灯が0.5秒間隔で点滅
  • ノッキング時は純正排気温度警告灯が0.1秒間隔で3回点滅
  • バッテリー交換やPowerFCを取り外してもセティングデーターや学習内容は保たれます。
    初期化は別売りのFC-コマンダーで可能。
    初期化するとFC-コマンダーで設定した内容はもちろん、ショップで設定した内容まで消えて出荷時の設定に戻ります。
  • 純正の自己診断機能は使用できません。点検修理時には作業者にPower-FC装着を申告してください。
  • 取り付け・取り外しの際にはバッテリーの(−)端子を外してください。
  • 圧力センサー・メタリングオイルポンプセンサー・スロットルセンサー・水温センサー・吸気温センサー・燃温センサーのいずれかに異常を発見すると排気温度警告灯を点滅させます。
  • 純正圧力センサーは1.2kg/cm2をこえると測定不能になります。このためPower-FCは過給圧が1.1を越えると排気温度警告灯を点滅させます。この様な場合は設定過給圧をさげるか別売りのワイドレンジ圧力センサーに交換してください。
  • ノッキングによる点火時期遅角制御はしていません。
  • 初期学習無しで使用するとアイドリングが不安定になったり走行中にエンジン停止するおそれがあります。
  • 設定過給圧より0.25以上過給が上がりすぎると燃料カットを行います。
  • Power-FC以外の過給圧制御装置で過給圧をあげる場合は Power-FC本体の設定圧を燃料カットの入らない過給圧に設定してください。具体的にはブーストコントローラーで設定した過給圧+0.1から0.25位がお勧めと言うことでした。
  • 純正のシーケンシャルタービンを使用しないときはFC-コマンダーで”Seq turbo cntl ナシ”に設定してください

FCコマンダー

Power-FCは別売りのFCコマンダーを装着することで純正センサーからの計測データや燃調の設定が出来るようになります。
接続はシリアルポート(?)でPower-FCと接続するだけで他に配線を繋ぐ必要はありません。
FCコマンダーはRX-7専用のものが必要です。日産車用のものなどは転用できないようです。

FCコマンダーでVersionを見ることが出来ます。FCコマンダーのVersionは8.1.3、Power-FCのVersionは1.9.3でした。

水温・点火時期・吸気温度(インマニ)・バッテリー電圧・ブースト・ノッキングレベル・各種センサーからの入力電圧・各種センサーの動作(on/offなど)をリアルタイムに表示できます。ピーク値ももちろん表示可能です。過去10秒間のデータをグラフで表示することもできます。

設定の変更ですがエンジンを始動した状態で自由に出来ます。アイドリング回転数などもリアルタイムに反映されます。

現車あわせ ケース色々

ソフト

  1. コマンダーだけを使用して入力(変更できる項目が 限られます)
  2. 専用ソフトを使用して入力(アペックスエクセルショップのみ)
  3. 互換ソフトを使用(海外で広まりつつあるようです)

殆どは2だと思いますが 中には1.とか3.のショップもあります。

手段

  1. 通販で 濃いめのセッティングのデーターが入ったP−FCを買う
  2. シャシ台でA/Fのみチェック
  3. シャシ台でA/F・アクセルレスポンス等チェックして煮詰める
  4. 高速道路で実走して煮詰める
  5. 目標のサーキットで実走して煮詰める

5.までされているショップは非常に少ないと思います。助手席にセッティング用の人員を乗せてサーキットを走りまくるわけですが それを許可していないサーキットも多いですし 助手席の方も直ぐに酔ってしまいます。


現車あわせ-私の場合

 ある有名ショップに現車を持ち込んでApex-Power FC燃調を取ってもらっていました。触媒ストレートを導入するためです。このときの仕様は下記の通りです。燃料ポンプもノーマルです。

剥き出しエアクリーナー

APEX

純正置き換えインタークーラー

ARC

フロントパイプ

フジタエンジニアリング

触媒バイパスパイプ

ERC

保安基準マフラー

APEX

ブースト

0.9/0.8

本体・セティング料金込みで13万円でした。
通信販売でFD用のPower-FCは8万円以下で販売されているので微妙な値段でしたが まあ安いかなと思ってお願いしました。

午後3時頃電話するとまだ取りかかっていないと言うお返事でしたが 2時間経たない内に店を訪れると既に現車あわせは終了したとのことでした。

現車あわせしてもらい納車されてすぐに気がついたのですが エンジンが冷えていると4000回転以上エンジンが失火して回らないと言う症状が出るようになっていました。ノーマルECUの時には無い症状です。

 電話で相談するともう一度やってみるのでもう一度車を預けて欲しいとのことでした。結局2週間以上車を預けて再セッティングしてもらいましたが症状は治りませんでした。

・・・今思うと、エンジン保護プログラムだと思います。故障とかセッティング不良じゃなくて・・・・。

2000年11月 前置きインタークーラーの導入に伴い R-MagicにPower-FC本体を送り オリジナルデーターに書き換えていただきました。前のショップで現車合わせしてもらったデーターを見てもら見ましたが、全く吊しのデーターでした。

基本燃調マップ・点火時期・加速時燃料増量・水温補正等々Power-FCの出荷時設定のままで何ら手を加えた箇所が発見できませんでした。結局A/F計を取り付けて問題ないのでそれでお終いという状況だったのでしょう。

 

R-Magicのオリジナルデーター

R-MAGICは神奈川県ですので実車を持ち込んで現車あわせをしてもらう事は不可能です。(私は中国地方在住)

色々な店で現車あわせについて伺いましたが コマンダーだけで現車あわせするとか 点火時期は吊しもまま触らないとか そのようなショップが大半でした。

大阪フジタエンジニアリングまで実車を持ち込んで現車あわせをしてもらうことも考えましたが、持込の場合は増額されるみたいで、かなりの値段となり私には無理でした。高速代・燃料代・宿泊費が更に加算されますし.......。

結局R-MAGICにパワーFCのみ送って、データーを書き込んでもらうことにしました。費用は3万円。
R-MAGICではブーストアップでも様々なデーターを蓄積されておりインタークーラーだけでも前置きと純正位置とではセカンダリーインジェクターの噴射開始時期なども含めてかなりデーターを変えているそうです。)

吊しのデーターを徹底的に変更すればよいと言うものでないでしょうが、R-MAGICの場合は それなりの経験を積まれており理由あってのことだと思います。

勿論R-MAGICでも現車あわせが一番という意見ですが ブーストアップなら何とかなるだろうと言うことで受け付けていただきました。R-MAGICでも原則的に現車あわせが大前提ですので誤解の無いようにお願いします。

あと追記ですが その後私はエンジンブローさせてしまうことになるのですが これはサーキット走行中の燃料偏りによるもので パワーFCやR-MAGICには関係ないことです。(2001年冬に燃料タンクに対策加工をしました)

 

現車セッティング(シングルタービン)

2003年2月 シングルタービンに変更したので、あるショップで現車合わせしてもらいました。
高速道路の負荷のかかる登り勾配でセッティングしてもらいました。
料金はタービン交換とコミコミなんでよくわかりません。

2003年3月 美祢サーキットを走ると 燃料の温度が上がった状態で インジェクター開弁率が100%になってしまいました。燃料が冷えていると83%です。(プライマリーのみ660ccに交換)

うーん おかしいとツインポンプ使用にして再セッティング(2回目)・・・・しましたが 結局その後動かなくなってしまいました。調査したところ イグナイター・コイルの故障が発見されました。ここまでガレージが多忙なことと 車検も更新していただいたので 3ヶ月かかりました。

2回目のセッティングは イグナイターが壊れた状態でのセッティングでしたし その後マフラーを交換したため、もう一度燃調を取り直していただきました(3回目)。料金は再調整ということで1万円+高速料金。

マフラーをHKSレーシングマフラー(メインパイプ直径100ミリ)からRE雨宮(直径94ミリ)に変更したために ピークパワーは落ちてしまったそうです。しかしエンジンの圧縮が思いのほかよかったので点火時期を少し進めてトルクフルにしていただきました。

また私のBLIZ D-SBCのセンサーが微妙に低めの値を示すことも発覚。BLIZ D-SBCのセンサーでブースト1.1時に 適正なセンサーで1.0になるようでした。A/Fは10.8に設定。その辺を含めて再セッティングして頂きましたが・・・・すげえパワーです。公道では持て余しますね
燃料噴射量から計算すると400馬力+αのようです。ダイナパックで測定する機会があれば 計ってみたいですね。(※)

 

P.S
    
@ 
    
エンジンマウントとミッションマウントとデフマウントをリジット化しておりますので、コマンダー内でのノックレベルは高く出ますが、実質エンジン内のノックではございませんのでご安心下さい。走行中に、レベルの高い状態が長く続くようであれば気をつけて下さい。
  A  燃料の件ですが、イニシャル燃圧を3.4kg/cmに合わしております。前回は補器類のトラブルでポンプの能力を100%発揮しておりませんでしたが、今回はインジェクター容量・エキスパン容量・ポンプ容量のバランスが、美味しい所に来ているので、セッティングも楽でした。

・・・・・・・・・・・ということでした。

※その後 エンジンブローしたので 結局パワー測定できず

現車セッティング(常時ツインタービン)

その後、常時ツインタービンで復活
これには、長い期間と費用がかかり、私を苦しめました。
このときも、上記で製作&現車セッティングしたのですが、不可解な仕上がりで実に遅い・・・。
感覚的に、ブーストトラブルが出ているFDのようでした。常時ツインなのに、5000回転くらいからブーストが垂れてくるし・・・????

結局、スロットルボディーの組み立て不良があり、奥のバルブが完全に開かない状態でセッティングされていましたので、再セッティング(2回目)。これは無料でした。その後、別にメタリングポンプの配管ミスが発覚するなどあって、出費が重なりました。

結局、この仕様ではサーキットを走ることはありませんでした。

 

EST現車セッティング(シングルタービン)

IHIのRHC7タービンに換装してもらおうと、ESTに搬入したところ・・・・。とりあえず燃圧を純正値に戻されてP-FCを初期化されました。コレで実に調子が良くなりましたと・・・・。

私はその状態で殆ど乗っていないので、確認していませんので、ノーコメントで・・・。

その後すぐにタービン交換の作業に入っていただきました。

今のところ、全く問題ありません。