サスペンション交換

必要な工具は10ミリ・12ミリ・14ミリ・17ミリのスパナ・ソケットだけです。ディープソケットは必要ありません。ラチェットは1つでも作業できますが 2.3種類のサイズの異なる物を持っていた方が便利です。

過去にサスペンションを取り外されたことがない車では 尋常ではない力が必要です。場合によってはラチェットの柄を鉄パイプなどに差し込んで延長し力任せに回してしまうことも必要です。

あとフロントのブレーキホースがダンパーに固定してあるので それを取り外すときに ペンチがあった方が良いです。

サスキットの装着はショップに頼むと20000円から40000円請求されると思います。作業時間は ウマで作業・一人で作業・人力のみ という条件だと4つ全て交換するのに3時間ほど必要です。もちろんリフトやエアツールがあれば作業時間はもっと短縮されます。 


取り付けは左右同時に行います。片側ずつ交換することも可能ですがスタビライザーの関係で面倒になりますので左右同時に作業をすることを推奨します。1人でなく2人で行った方がベターです。


前後のアッパーマウントのサイズは微妙に異なりますので間違えて組み付けないでください。難易度はフロントの方が やや高いです。

フロントサスペンションの取り外し

  1. 車をジャッキアップしてホイールをはずします。
  2. アッパーアーム(A型の形をしています)の車体の取り付け部位を緩めます。14ミリのボルトで固定されています。非常に硬いので556などを充分に吹きかけてゆるめてください。空転しないように14ミリのスパナを併用してください。緩めるだけで外してしまうのは最後です。
  3. ロアアームとショックの取り付け部分を緩めます。ここの17ミリのボルトが一番硬いです。空転しないようにスパナを併用してください。
  4. ストラットタワーバーを外します(14ミリボルト3箇所)。このナットは柔らかく舐めやすいので注意。
  5. ブレーキラインがショックにクリップ固定されていますので上側に抜き取ります。下側からハンマーでコンコンと叩き その後ペンチで上から引き抜くと上手くいきます。
  6. ABSケーブルがアッパーアームに12ミリボルト2箇所で固定されていますので取り外します。
  7. ABSセンサーはABSケーブルをたどっていくとあります。12ミリのボルト1本で取り付けられていますが センサーはきつくはめ込まれていますのでなかなか抜けません。抜かないでもショック交換できますがABSケーブルを引きちぎってしまう可能性が高いです。
  8. 緩めてたボルトを抜きます。これで上下のアームが左右に自由に動くようになります。ロアアームを押し下げてショックを抜きます。(なかなか抜けませんが頑張ってください)このときに2人の方がスムーズにできます。(左手に持っているのがABSセンサーです)フロントサス交換

    ショックアブソーバーがどうしても外れないときは スタビライザーのリンクを取り外してください.ただしスタビのリンクを外すと ハブ・ナッククル・ブレーキ一式が ドーンと落ちてしまいます.その際にブレーキホースが切れてしまいますので ブレーキディスクの下に古タイヤとか工具箱をおいて 落下を防止する必要があります.

フロントサスペンションの取り付け

  1. HKSのフロントダンパーはガス注入穴が外側を向くようにセットします。リアダンパーはガス注入穴が内側を向くようにセットします。でないとアームと干渉して削れてしまいます。
  2. アッパーアーム(A型の形をしています)にショックを差し込みます。ブレーキホースの位置に注意。またこのときにショックのブランケットがロアアームの接合部に正しい角度ではまるように角度を合わせておきます。
  3. アッパーマウントにショックを下から差し込んでエンジンルーム側からを14ミリナット3つで固定します。このとき1人での作業は少し辛いです。
  4. アッパーアームを車体に固定します。14ミリボルトは差し込むだけです。このときにサスペンション一式を下から持ち上げる必要がありますので 力が必要です。
  5. ロアアームにショックを固定しますがアッパーアームやブレーキホースの関係が微妙で試行錯誤してみてください。また製品によってはロアアームへの固定がクリアランスの関係で難しい事もあるようです。ボルトは仮止めにしておき最後に締めるようにしてください。
  6. ABSケーブル・ABSセンサーを固定します。12ミリボルトですが これも舐めやすいので注意。
  7. ブレーキDISKをジャッキで押し上げて サスペンションに荷重をかけます。この状態で全てのボルトを締め込みます。
  8. ホイールを取り付けて終了。
  9. 試走して異音や振動がないか 必ず確認してください。
  10. できれは10分ほど走行した後 各ボルトをもう一度点検してください。

リアサスペンションの取り外し

  1. ジャッキアップして 馬を履かせます。左右とも浮かせて同時に作業をします。
  2. ストラットタワーバーを外します。14ミリのスパナとラチェットを使用します。
  3. アッパーマウントの14ミリナット3つを外します。このナットは柔らかく舐めやすいので注意。
  4. サスペンションのブランケットとアッパーアームの結合部分(b)を外します。
    17ミリのナット固定されていますが これがめちゃくちゃ堅いです。ナットを外してもボルトは抜けません。ここのボルトはスタビライザーのリンクと一体になっているのです。
  5. スタビライザーリンクとスタビライザー本体の固定部(c)を外します。14ミリナット(c)で裏側から固定されています。ここは少しコツがあり空転しないように14ミリのスパナを併用してください。(b)のボルトと一体にスタビライザーのリンクを引き抜きます。
  6. これでサスペンションをアッパーアームの固定から取り外すことが出来ます。(a)と(d)は 外す必要はありません。

リヤサス 取り外し部分


判りやすく言うと この部品を取り外せばOKです.これを外す行為=ダンパー取り外しです.


(d)を取り外すと はめ直すのが大変。ピロ構造のため遊びが無く全然はまりません。

左の写真のようにボルト・ナットを向かい合わせるように組んで ぐいぐい回してピロを押し出し隙間を広げました。金槌で叩いたりしましたが無理です。

押し出しすぎてピロを抜き取ってしまわないように!!

抜き取ってしまうともうダメです。圧入しないと入りません。ショップに持っていきましょう。
広げた隙間は アッパーアームをしっかり固定すると自然に元通りになります。ガタがでないようにしっかりボルトを締めこんでください。

リアサスペンションの取り付け

  1. アッパーマウント部を仮止めします。このとき1人だと辛いです。
  2. サスペンションのブランケットを(b)アッパーアームに固定します。
  3. サスペンションとアッパーアームのブッシュの穴をあわせて (b)ボルトと一体にスタビライザーのリンクを差し込みます(仮止め)
  4. 最後にスタビライザーのリンク(c)とスタビライザー本体を結合します。スタビライザーのリンクはネジ山が潰れやすいので注意してください。バネレートの高いサスペンションを組んだ場合 スタビライザーのリンク(c)を外してスタビライザーをキャンセルした方が コーナリングが良い場合もあります。
  5. フロントサスペンションと同じ要領でブレーキDISKを持ち上げて荷重をかけて本締めをするだけです。