Turbin kit-2

Turbin kit-1を先に見てもらえれば判りますが 2002年12月、2基目の純正タービンが壊れました。

再度純正タービンで復活・・・・ということも考えましたが この先RX-8も発売され 次期RX-7も発売されるでしょうし、また後に謎エンジンも登場を控えているので 時期的にシングルタービンにしても良い時期とも思いました。

そこでTurbin kit-1のページで記載したタービンキットを世話になっているガレージに持ち込んでみました。
GARRETT-T04Sのキットということで売却していただいたキットでしたが、TURBONETICS TN60スタンダードシャフトということで、更にそのキットについて思わしくない点を指摘されました。

決定的なのはウエストゲートへの配管がそれほど太くない事で、ノーマルエンジンなら問題が無いようですが、サイドポート加工をしたエンジンだと排圧を逃し切れそうにないことでした。

ウエストゲートもHKSレーシングウエストゲートではなくスペシャルウエストゲートなので、ポートを削ると容量が不足すると言うことでした。

プロントパイプもインタークーラーの配管も同様に細すぎるので不可・・・ということで タービンだけ使用して、エキマニ・ウエストゲート・フロントパイプ・インタークーラーへの配管は、オークションで売却することにしました。

どうもノーマルエンジンをターゲットにしたレスポンス重視のキットのようでした。


 

エキマニ

エキマニは中古のT51R用(HKSキット)のを使用させていただくことにしました。
割れないように補強が入っています。
(それでも結局割れちゃいましたけど;2004年1月)


T51R専用VバンドフランジなのでT04変換アダプター(7500円)を使用してタービンを取り付けた。パイプは60ミリと太く長さはショートです.どちらかというとハイパワー向けのエキマニです.パイプ直径が50ミリで長さがロングの製品だと トルク重視になります.しかしエキマニよりタービンの性格の方が支配力が強いため エキマニの選択は補助的な物です.


 

ウエストゲート

ウエストゲートは オークションでHKS GTウエストゲートを落札しました。

60000円でGET。
定価は115000円

スプリングは3本設置できます(アウター・センター・インナー)。

ロータリーに使用する場合は一般にアウターのみにハードスプリングを設置し0.8から1.2キロの設定となります。

このGTウエストゲートは 弁が大きい(60ミリ)ですがストロークが少ないので スプリングに加工をしていただきました。

 

フロントパイプは 90ミリのワンオフ製作となりました。

 

 

 

タービン

タービンハウジングに なぜか”GARRETT”の刻印。

元々T04Eだったのを改造したのでしょうか?

A/Rは0.84でノーマルエンジンにはちょうど良い。

サイドポートを広げると排圧が上がるので0.96程度が良いとされる。

分解の上 タービンハウジングに ある加工をしていただきました。

結局T04SではなくTURBONETICS製の TN60というタービンと言うことが判明。

コンプレッサーハウジングに20190と刻印されているのでTN60-1と判ります。

(ちなみに60-1 HI-FIだと20230とか20210に TN62-1だと20255とか20249という品番になります。)

スタンダードシャフト/ビックシャフトがあり これはスタンダードシャフトです。
ビッグシャフトの方が耐久性がありますが 重くなるのでレスポンスは悪くなります。

ちなみにT04Rはビックシャフト・T04S/T04Eはスタンダードシャフトです。したがってT04SやT04EからアップグレードしたT04Rはスタンダードシャフトとなるので鑑別になります。

オプションでセラミックボールベアリング等も選べます。



コンプレッサーの羽は14枚


コンプレッサーホイールの直径は76ミリとT04Sと同じ.


 

TN60-1 comressor map

内側から78% 75% 73% 70% 65%です。

50LB/MINくらいまで使えそうです

リンク ターボネティック社

THE 60 SERIES! Turbochargers

  コンプレッサーホイール コンプレッサーハウジング タービンホイール
入口径 直径 吸入径 出口径 直径 出口径
T04E 40T 47.5 74.9 76.2      
T04E 46T 50.9 74.9 76.2      
T04E 50T 53.9 76.2 100      
T04E 57T 56.6 74.9 69.9 60 74.2 64.7
T04E 60T 58.2 74.9 69.9 60 74.2 64.7
T04S 59 76.2 100 60 74.2 64.7
T04R 66.7 84 100 60 74.2 64.7
T51R 70.3 94 100 80 82 71.4
T51R-SPL 76.5 102.2 100 80 82 71.4
GT3040 58 82 100 60 60 55
GT2835R 53.1 71.1 100 50 56.5 53.6
GT3037 52.8/55.0/57.0 76.2 70 50 60 55
GT3037S 52/56 76.2 100 50 60 55
GT2835 51.2/53.1 71.1 70 50 56.5 51.8
TN60-1 59 76.2 102 60 74.2 64.7
TN62-1 62 76.2 102 60 74.2 64.7
TN60HIFI 60 76.2 69.9 60 74.2 64.7
T66 65.53 91 102      

一部 転記ミスや計算違いがあると思います


HKSのFD3S用T04Eキットで使用されるタービンは T04E 57Tですが
よりハイフローでT04Sに近い風量を持つ T04E 60Tという製品もあります。
FC3S用でHKSより販売されていたのは T04E 57Tと T04E 46Tの2種類があります。

T04SとTN60-1は タービン側は全く同じ コンプレッサー側もほぼ同じサイズですが コンプレッサーの羽の形状が異なるため(?) TN60-1の方が風量が確保できます。

 

 

タービンハウジングは立ち上がり重視のツインスクロールタイプです。

このタービンは結局 タービンハウジング以外は全てターボネティック製でした。

タービンハウジングのみギャレット製。

風量としてはT04SとT04Rの中間です。

結果としてこのタービンは上記組み合わせの私のFDに非常に良くマッチしました。

マフラーもHKSレーシング(メイン100mm)を採用。

以前からストックしていた物です。

 

 

 


T51R用のエキマニに取り付けるためにアダプターを装着します.
作業中


純正タービン・フロントパイプが取り外された状況
普段見ることができないエンジンマウント・ステアリングシャフト・メタリングポンプが見えます。


燃料ポンプも タービン交換すると33GT−Rポンプは不可ということで ○秘ポンプに交換しました。

インジェクターは追加は使用せず

プライマリー側のみ660ccに交換

ブーストは1.0に設定。

D−SBCでデューティー比の設定”17”で1.0キロにピタリと安定します。

 

 


とりあえずエンジンに火が入りました。



とうとうエアポンプレスになりました。
黒いパイプは室内のヒーターにラジエター液を導くための配管

エアクリーナーはBLIZのステンレスメッシュです。


2003年1月12日 納車

エンジンがややくたびれているので ブースト1.0キロ 7500回転までの仕様で実走セッティングしてもらいました。

ブーストのコントロールはBLIZ D-SBCをそのまま使用。ECUもP−FCをそのまま使用しました。

エンジンはノーマルですが 4速で1800回転から正圧に入ります。
本格的に加給がかかるのは4000回転くらいですが 決して乗りにくい仕様ではありません。
純正シーケンシャルタービンを比較しても 町乗りは苦痛ではありません。

4000回転からは 純正シーケンシャルタービンの切り替え時の急加速が レブまで垂れずにずっと続くような感じです。しかし純正タービンに比べるとレスポンスは悪いですね。コントロール自体はしやすいです。排気ポートを削るとその辺がもう少し改善されると思いますが、予算の関係で見送りました。

 ポートを6つ削ると(吸気4つ+排気2つ) 8万円から20万円しますからねえ・・・・
 

その後

 

2004年1月 エンジンブローした際に 割れたアペックスシールが排気タービンのブレードを傷つけた為 このタービンは降ろしました。勿論修理の可能ですが 排気タービンというのは耐熱性が求められる製品ゆえにパーツ単品の値段が高いんですわ・・・・。しかもオーバーホール バランス取りの手間賃が高い。10万円くらい??時間的にはそれほど時間を食う作業ではないのですが 作業に使う機会(バランサー)が高いので それが反映されてしまう為です。

その3