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CDP-555ESJ

最終更新日  2009年12月21日

470×125×375mm
13.0kg
90000円

SONYのトレイ式CDプレーヤー最後の世代のモデル。
1ビットtypeのオリジナルDACである CXD2562 アドバンスト・パルスD/Aコンバータを搭載している。

ファインセラミック製のインシュレーターを装備している。シャシーは全体を銅メッキされています。

内部は3分割され向かって左側にはアナログ・デジタルの2トランスとモーター駆動のボリウムが設置されています。トランスはケースには入れられていませんが サイズは大きめです。



モーター駆動のボリウム


独立トランス 


電源部


電源部のコンデンサーはDUOREXが使用されている。この辺はCDP-555ESAより強化されている。


中央は電源部とメカ部分です。右側にはデジタル・アナログ共用基板があります。

全体的に電源部を除くとコンデンサーは目立ちません。CXD2562 アドバンスト・パルスD/Aコンバータは基板裏側に設置されています。


アナログ部 オペアンプ?が多用されている。アース電位を安定させる銅製のバーが中央に見える。


フィルムコンデンサー 品番は確認できず  基板は高品質なものが使用されている。


裏側も銅メッキでピカピカ
各ブロックを独立したビーム(梁)でシャシー全体と強固に連結する銅メッキ高剛性FBシャシー


オリジナルのD/AコンバーターCXD2562
アドバンスド・パルス・DAコンバーター

これで・ダイナミックレンジ131dBを実現した。

前世代のCXD2552はワンチップに4DACだったが、このCXD2562はなんとワンチップに8DACを搭載している。

後継チップはカレントパルスDACと呼ばれるCXA8042で これは1998年発売の事実上SONY最後のCDPであるCDP-XA55ESまで使用されました。

またより原音に近い高音質で再生できるアドバンズドハイデンシティ・リニアコンバーターも採用。


天板は2種類の鋼板を張り合わせてダンプされており、さらに制振材も貼られている。


ダイカストパーツを使用したのドライブメカ
ディスクトレーの振動を4箇所で抑える新スティブルロック機構も採用している。
Gシャーシーと同じ成分で形成されたGベースにメカニズムはマウントされる。


当時の広告にいい文章がありましたので そのまま掲載しておきます。(以下)

CDP-555/777ESJでは、構造上、振動の発生しにくい贅沢なBSLモーターを開発、採用しています。BSLモーターとは、ブラシ&スロットルレスモーターの意味で、つまり回転部分への接触物を一切なくし、スムーズな回転を得る特殊モーターのことです。さらにそのモーターを3相にする(磁石+コイルの組み合わせが3セット)ことで、回転むらを抑制し、トルクの脈動を最低限に抑えています。

そしてこの回転系に更に輝く性能を与えたのが、モーターの軸受けに用いられた天然石、サファイヤです。

この光る宝石との出会いは、優れた軸受けの開発にこだわった、技術者の苦心の末の発想にありました。軸受けに金属ではなく、硬くて滑らかな石を使えば、軸を磨耗させることなくスムーズに回してくれるのでは・・・・・という発想です。早速、あらゆる石の上でモーターを回転させる実験が始まりました。硬度からダイヤモンドがベストだろうという予想を覆し、沢山の石の中で輝きを放ったのは、なぜかダイヤモンドに次ぐ2番目の硬度を持ったサファイヤでした。

エレクトロニクス素子に満たされたCDプレーヤーですが、その奥にはこうした機械的な温もりのあるテクノロジーも採用されています。音楽の心からの完動を伝えるために・・・・ES



出力は 固定と可変の2つ デジタル出力は光のみ。

全体的に回路の集積化がすすみ CDP-X333ESと比較してもすっきりしている。ピックアップのコントロール系の回路が小型化されてメカ部分に一体化されている為です。

音はこちらを参照

1992年冬のオーディオアクセサリー誌に神崎一雄氏のコメントがあった。

中域がしっかりしており、例えば男声でも女性でも、しっかり歌うというイメージで再現される。このしっかりと安定した明快さのある中域に、明快で切れの良い高域がスムーズにつながり、少しソフトタッチな傾向の低域が加えられている。歴代の555シリーズの明快さはしっかり受け継がれている。帯域バランスも良好で、明快さを基調として、伸びやかさもある。暗さ・重さ・濁り感というものは音楽についてくることはなく、クラシックもジャズも伸びやかに音楽が鳴る。キレの良い高域は、スッキリとした伸びやかなバイオリンの表情、金属感のある切れの良いシンバル、粒立ちの良いピアノなどを聴かせてくれる。

 どんな音楽ジャンルも、どんな楽器も癖が少ない。明快で伸びやかな音で再現される。そして従来機にない本機の特徴は、同じ音像志向的な傾向を持っていて、音像の輪郭をクッキリと浮かばせることを得意としながらも、音場、広がり、奥行き感とも充分に再現できるところだろう。従来は音像志向的な傾向が強く、音場はとかくクールで透明感があくまでも高く、奥行きはあまり豊かに表現することはなかった。本機は左右の広がりも、前後への奥行きも充分に再現する力を身についている。音像の定位は伝統的に得意とするところで、輪郭をくっきりと描いてピシッと焦点があったイメージそのものだ。


CDP-555ESAと、CDP-555ESJ
御覧のように微妙に色調が違う。
個人的には555ESAの方が高級感がある。
音質差は、事実上無い。(詳細はクリックしてください)

 

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