オーディオ解体新書>LHH500

 

LHH500

  • LHH300 1989年 15万円
  • LHH500 1989年 25万円
  • LHH700 1991年 33万円

LHH300のページでも書いたように、LHH500はLHH300のトランスを変更して、シャシーを銅メッキして、バランス出力回路を追加搭載しただけのモデルで、ドライブや基板、はてはコンデンサーの容量や種類、使用されている半導体など、全く同一の製品ですので、多メーカーにあるようなLTDモデル(限定機種)よりも差が少ないかと思います。

搭載メカニズムやDACについては、他にも詳しいサイトがあるので、そちらを参照してください。

要はダイカストベースのスイングメカと、フィリップス製1ビットDACを採用して、濃厚〜ゆったり系のサウンドのプレーヤーです。勿論フィリップスのCDPの全てがゆったり系という訳ではなく、マイナーチェンジでハイスピード系サウンドになってしまったモデルも多いので、LHH300, LHH500, LHH700・・・・の、ゆったりサウンドは貴重のようです。


シンプルなデザインであるが、それゆえリモコン無しでは不便極まりない。



サイドウッドならぬ、サイドダイカストは、多くの機種と共通パーツ。




天板は丈夫で重量級だが、特に振動対策はされていない。



内部構造。
そのまま、LHH300と一緒。
トランスとバランス出力回路があるのが唯一の違い。


サイドに固定されているバランス出力回路。
実はこれも、LHH700と全く同じ基板。
つまり、LHH500だけの基板やパーツというのは、一切無い。


中にトランスが入っている。


DAC基板
赤いコンデンサーはセラファインコンデンサー


ビットストリーム型DACチップ
SAA7321GPを左右独立で使用。






制御系の基板


アナログ系の電源回路


ELNAのHI-FIコンデンサー
35V 6800μF


リヤパネルに突出する放熱器は
この3つの素子の冷却用です。定電圧素子ですね。


DAC基板を除去する・・・・


通常のアンバランス出力用の回路


無難なJRC5534Dを使ったオペアンプ回路。
基板も安っぽいベークライト基板のようである。


黒いコンデンサーはブラックゲート 25V 470μF


デジタル出力の回路


脚には樹脂が充填してある。
LHH300と同じだが、LHH300では樹脂は充填されていない。


シャシーもLHH300と共通だが、銅メッキされている。


ピックアップの裏側

まあ・・・一般的には、LHH300の方がお買い得でしょう。

銅メッキ+バランス出力基板+トロイダルトランスで、10万円アップは酷いと思います。

通常のEIコアトランスですが、同サイズならトロイダルに音質的に劣りますが
同容量なら、低音の馬力などではトロイダルより優れていることもあります。

CDP-X333ESなどのように、ツイントランス仕様の方が個人的には好みですね。

 

音はこちらを参照のこと。


 

 

オーディオ解体新書>LHH500