PIONNER S-101C
最終更新日
2009年1月26日
1987年発売のコンパクトスピーカー
特徴は各ユニットのバッフルへの固定をやめて、キャビネット内部のフレームに固定する方法を採用したことと、セラミックカーボンと呼ばれる焼結系カーボン振動板を高域ユニットに採用したことである。S-77SDのページもあわせてごらん頂くと、より判りやすいと思います。オリジナルはブラック仕上げであるが、今回紹介するのはS-101C(カスタム)と呼ばれるウオルナット(?)色仕上げのもの。
215W×363H×224D
バフレフ型
ポートは厚紙
ツイーターユニット
エッジはロールエッジ
振動板についての詳細は、S-77SDのページを参照のこと
18センチウーハーユニット
カーボングラファイト振動板
エッジは残念ながら経年変化で駄目になっている。
スピーカー端子板はプラスチック製で
裏にはツイーター用のネットワークが配置されている。
コア入りコイル+電解コンデンサーのシンプルなもので
ゴム系のボンドで固めてある。
ウーハーの固定ボルトを緩める
銅製のワッシャーが使用されている。
18センチウーハーがこれで脱落する。
重量は2.45キロ
マグネットのサイズは不明。
防磁型ユニット
強力なダイカストフレーム
バッフルは約18ミリの厚さ
ウーハーを固定するインナーフレームが見える。
吸音材はニードルフェルトが、バフレフとしては やや大目に使用されている。
サイドにウーハー用のネットワークがある。
コア入りコイル+電解コンデンサー
ツイーターも固定ボルトを抜いてみたが、
なぜが脱落せず、調査できなかった。
一般的なWマグネットのフェライト磁石を使用した磁気回路。
ユニットの裏からパーチボードで固定されているが、結局そのパーチボードはバッフルに固定されている。
あまり意味がないのでは??
視聴は、エッジの破損のない方だけで行った。(つまりモノラル)
比較対象は、S-77TWINSD。
価格帯やサイズが全然異なるので適当ではないかと思うが、
同じ会社の同時期の製品で、共通部分も多いので、敢えてそうした。
S-77TWINSDと比較すると、僅かに明るいサウンド。
低域への伸びは、サイズによる制限がもちろんあるが、健闘していると思う。
キンキンカンカン 喧しいスピーカーではない。
実用的なまじめなスピーカーだと感じた。
1988年11月号のステレオ誌に批評が記載されていた。
専用スタンドが用意され、本体にスタンドをねじで固定するタイプである。ユニットは共に防磁型。キャビネットの構成から音作りまで本格的で、小型ながら重量は8キロある。ナチュラルで刺激成分が少なく、弦楽器の高域の音ものびやか。ボーカルの混濁も大変少ない。(小川)
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