オーディオ解体新書>SONY TA-F333ESR
SONY TA-F333ESR最終更新日 2006年10月17日 |
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SONYが1986年2月に発売したTA−F333ESXのながれを組むモデル。 TA−F333ESXまでのSONYのアンプは悪く言えば軽薄で回路技術に凝ってる割には物量投入タイプではなく人気がありませんでした。 TA−F333ESXで完全方向転換。当時もそれなりに競争状態だった79800円の価格帯のアップに一石を投じた製品でした。 SONY TA-F333ESRはこの3世代目の製品になります。 TA−F333ESX→TA−F333ESXU→TA−F333ESR→TA−F333ESG→TA−F333ESL→TA−F 333ESA→TA−F333ESJという順です。ESGからは外観デザインが変更。ESLからは出力素子にMOS−FETを使用しています。 正面のつまみ類も全部 金属の無垢で出来ています。重さは実測で20キロ SONYの20万円以下のアンプでは もっともバランスが取れた製品と評判のようです。 1987年10月発売のTA-F333ESXUとの外観の違いは 小さなつまみ類が整理されてすっきりした程度で基本的なデザインは継承されている。入力端子には新たにダイレクトイン端子が設けられた。(従来からのソースダイレクト切り替えスイッチはそのまま残されている)また背面パネルにあったアダプター端子の切り替えスイッチが前面パネルに移設されて使いやすくなった。内部の大きな違いはトランスがケース封入になったこととヒートシンクの材質が変更させたことが目立つが、それ以外にも内部の配線の材質やパーツなど細かく変更されているということだ。 470W×165H×435D
TA-F505ESDというアンプもあるが、これはこのアンプにPDM方式の1ビットタイプのDACを背面に搭載しただけのアンプである。当時の価格は99800円でソニー最初のDAC搭載アンプである。 |
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炭酸カルシウム飽和ポリステル樹脂とグラスファイバーを型に入れて固めたもの。身近なものにたとえるとコンクリートのようなものです。
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トランスの容量は 333ESXでは350VAだったが、ESRでは320VAと若干数値の上では小さくなっている。 カートリッジは3ポジション選択できる
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Marantz PM-6100SAやONKYO A-817RX2 Acchphase E-212 E-308にも使用されている素子です。 回路的には ,S.T.D(Spontaneous Twin Drive)電源程度でオーソドックスなアンプ ,S.T.Dは当時のパンプレットなどでも紹介されていたが 要はドライバー段の電源を別に用意するだけのことで、そのくらいのコトは高級アンプなら日常的にされていることなので特別に珍しい技術ではない。 またSTDっていわゆる性病のことなのよね。AIDSや淋病・B型肝炎やクラミジアとかのね。 音は癖がなく がっしりしていますが、KA-990Vみたいなイブシ銀のような感じではなく もう少し生身のある音がします。音場も広大ですが 飛び散って散乱するタイプではなくある程度の抑制が効いたタイプです。 発熱は やや多めの機種ですので放熱には注意が必要です。AX-Z921やSE-M100などより明らかに発熱は多いアンプです。バイアス電流が多めに設定されているのでしょう。 1988年12月のステレオ誌での批評は以下のとおり 石田善之氏 金子英男氏 福田雅光氏 入江順一郎氏 (1988年11月のステレオ誌より抜粋要約) 藤岡誠氏(1988年11月のステレオ誌より抜粋) 1989年夏号のオーディオアクセサリー誌 1989年7月のステレオ誌 外観に傷が多かったので、オークションで売却しました。 |
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