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YAMAHA YST-SW515


YAMAHAのスーパーウーハー YST-SW515

●方式:A-YST II方式
●ユニット:25cmコーン型(防磁)
●定格出力:250W
●再生周波数帯域:20〜160Hz(-10dB)
●ハイカットフィルター:40〜140Hz連続可変
●消費電力:100W
●外形寸法:350W×430H×382Dmm
●質量:19.0kg

●<515シリーズ>スピーカーとの組み合わせに最適なチェリー仕上げの高性能モデル●A-YST ll 方式●QD-Bassテクノロジー●大口径25cmウーファーユニット●高効率250Wパワーアンプ●ソースに応じた最適な重低音が得られるB.A.S.S.モードスイッチ(MOVIE/MUSIC)

希望小売価格 52,500円
(本体価格50,000円・1台)   2005年頃の製品。


デザインは良い。

 


下部の拡散器はプラスチック製で軽量。


ウーハーユニットは、拡散器の上に設置されている。

 


電源ケーブルは極細。付属するピンコードも、非常に細いものであった。


2台設置する人がいるのだろうか?


振動板は、見た感じ硬めのパルプコーンで、NS-1000Mのコーンと似た印象だが、
純粋なパルプコーンではなく、なんらかの補強がされているようだ。
裏側をみると、非常に線維の粗い、粗雑なものが使用されている。
結構重そうな振動板である。
エッジはゴム系で、大振幅に耐えれるように幅広。


マグネットは特に大きくなく、標準的。
防磁型ユニットで、キャンセルマグネットが装着される。
フレームは鉄板プレス。


ボックスの中には、隅木が所々設置されているのみで、大掛かりな補強は無い。
ケーブルは共振しないように、ダンプ剤が巻かれている。
海外製か、日本製か判らないが、接着剤が垂れていて、汚らしい。適当な作業。


ダクトはプラスチック+紙パイプ

まずSX-900と一緒に使用してみた。
カットオフを最低にして、部屋の右側にYST-SW515を設置して、説明書のようにダクトをこちらに向けて試聴したが・・・強い違和感を感じた。オーケストラを聴くと、コントラバスが右側から聴こえる・・・(通常は舞台左端にコントラバスがいる)

超低域には指向性がないので、部屋の何処に設置しても違和感が無いはずであるが、YST-SW515からは、かなりの中低域も漏れているようで、カットオフ周波数を最低に設定しても、それなりのボリュームでならすと、かなりの存在感をアピールしてくれる。

また肝心の音質も、団子のようなボン付いた低音で解像度が悪い〜というか解像度なんて丸で無いに等しいかも。弾力的で量感はあるのですが、スピード感や解像度は宜しくありません。NS-1000Xなどの低音とは雲泥の差がある。

一番厄介なのが漏れてくる中低音で、もはや雑音といって良いようなレベルの音で最悪。

ちょっと、オーディオには使えないかな・・・・というのが最初の印象


  • ダクトを壁の方に向けて、なるべく中低音が直接リスナー側に来ないようにすると、若干マシになった。
  • SS-A5と一緒に使ってみたが、こちらはYST-SW515のボリュームを相当絞れば、まあ実用になるかも?という感じ。
  • LS-SE7との組み合わせは、有意義で、楽しめました。
  • 長岡鉄男氏設計のハイカノン(F-201)と組み合わせでは、最低カットオフ+控えめの音量にすると、ピュアオーディオとしても使えそうな感じです。

結局 予想通りの結論ですが、クオリティーの低い小型スピーカーの低音を補強するのには有用ですが、それなりのクオリティーのピュアオーディオに組み合わせるには、気配りが必要ですね。

なんせボンつく感じが強いです。スーパーウーハーに共通の問題点かもしれませんが・・・。

ちょっと物足りないかな〜という程度の利かせ方が一番良いようですね。

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